ネットワークビジネスへの所感:MLM(マルチレベルマーケティング)


ちょいとMLM(マルチレベルマーケティング)について聞かれることがあったので、それをネタにエントリを。  最近はそういうのに対する取締りが厳しくなっているので、それなりに大きな企業で消耗品を扱うものなら、違法ではないことが多いかと思う。まぁ、そのあたりは法務局などでいろいろと企業の情報は閲覧可能だから、そこで確認するのもよいかも。

んで実際これが儲かるシステムかどうかなんだけど やっぱり確かに「ごく一部の人は儲かる」システムだと思う。この「ごく一部」というのが、ひょっとしたら企業の中でも、いわゆる重役の人の占める割合よりかは、高いのかもしれない。

MLMの収入というのは大きく分けて2種類あると思う。ひとつは、扱っているアイテム(化粧品やサプリメントなど)を売ったときの利益。そして、もうひとつはMLMをそうたらしめている「子」(ここではこう表現する)の売上げによるインセンティブ収入である。
ここに嵌りやすいポイントがある。多くの人がMLMのこの独自のシステムによる収入が莫大になることを魅力に感じ参加するのだが、ン%のインセンティブの収入を生活可能なレベルまで引き上げること自体が非常に難しいのである。要するにそれだけ下のラインを作らなければならないのだが、これがなかなか難しい。そうとう営業が巧かったり、本人が芸能人だったりというバリューがあったりしないと、下のライン作りはそうそううまくいかないものである(あと、自分と似たような人を捕まえるというのもあるが)。
しかも、若いヒトの場合は特に、MLMの報酬システムに気を取られていることが多いので、えてして、まともな営業ができてなかったりする。なんとなく、勧誘しようというのが見え見えなので引いてしまうのだ。その結果、単にアイテムだけ売って収益をあげることができるものをそのチャンスさえ失いがちになってしまう。
と、まぁ少し落ち着いて考えてみると、ヒトによってこういうMLMのシステムに対する向き不向きってのは確実にあるように思うし―― 先に挙げた営業の巧さとか本人の知名度とかコネとか――、満たされた生活を送るために必要なところまでラインを拡大する労力はそれなりのものになることを考えれば、もっと自分に向いた仕事にその労力をつぎ込んだほうが大きく伸びそうな気もするのである。

MLM企業にはいろいろあるので、必ずしもとはいえないが、最近はちゃんとしたアイテム(化粧品・サプリメント)を売っていることが多い。んで、問屋とかいろいろなコストがないぶん市販のものに比べて安いことも多い。まー、そういうわけでその点は大きな強みなわけだけど、それは当然のこととして受け止めるくらいじゃないと、うまく商売できないような気がするのである。

なんか、収拾つかなくなってきたので、強引にまとめてしまうことにしよう。
「MLMは確かに魅力的に見える。けど、満たされるまでの労力は、さして従来の仕事をしているときと変わらないのではないか? それが見え難くなっているのは、ごく一部にアタリを引いてしまうヒトがいること、あくまで個人で行動することが多いことに原因があるのではないか?」

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