
おくりものはナンニモナイ
いっしょにいることの大切さ・飽食の時代
ネコのムーチが、友達アールにどんなものをあげようかと考える。アールはいろいろなものを持っているし、いろいろなことができる環境にいる。なのに、いつも「欲しいものはナンニモナイ」「やりたいことはナンニモナイ」とコボしている。そこでムーチは「ナンデモナイ」をさがしてプレゼントすることに。
以下ネタバレ注意
なかなか癒し系の絵本です。内容からして、子供向けというよりどちらかというと大人へのプレゼント向けでしょうか。
欲しいものナンニモナイ、やりたいことナンニモナイという友達の話を聞いて、「ナンニモナイ」が欲しいんだ、やりたいんだと字句どおりムーチは捉えてしまい、「ナンデモナイ」を探すわけです。
結果、大きな箱をからっぽのままプレゼントするわけですが、当然のことながら友達アールは「ナンニモナイ」といい、その最後のシーンで「欲しいもの=ナンニモナイ、やりたいこと=ナンニモナイでしょ?」と相手に示しながら、「それでもいっしょにいることは素敵なことなんだよね」と持っていくくんだりがポッと胸が暖まります。
時間を共有する相手がいるということは幸せなことであり、また人づきあいって物や打算に因るものじゃないでしょ?と諭しているように思えます。
また、ムーチが「ナンニモナイ」を探している途中のシーンでは、この飽食の時代への啓発も少しあるんじゃないかなーと感じました。物は満ち溢れているし、少し興味とヤル気を持てばやることなんていくらでもあるんですよね。
この本の訳は谷川俊太郎。そう、数年前多くの人に感動を与えたネスレのCMにも使われた「朝のリレー」を詠んだ人でもあります。
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