【Excel】グラフでデータへの判断・理解を容易化する。


仕事において、金額や現物の特性や事象を数値にして比較すること、そしてそれがアウトプットとして求められることはけっこう多いと思います。

で、そういった数値化や集計といった業務を担当していると、その過程で内容はそこそこ把握できることが多いのですが、仕事ではそれを他人にアウトプットとして伝えなければなりません。特に顧客や上司や他部門などデータの元の業務に詳しくない人を対象とするときは、「要点をおさえていて」かつ「わかりやすい」ことが求められることも多いかと思います。

そんなときは月並みですが、グラフを用いてイメージ化するのが有効です。

趣味の登山の兼ね合いで単眼鏡を買うことにしたときのアプローチを例に紹介します。

検討した商品はAmazonで1ページでまとめて紹介されているケンコー・トキナーの4種類。

Kenko 単眼鏡 7-21X21-S 7~21倍 ズームタイプ 21口径 レンズクロス付属 シルバー K01MKenko 単眼鏡 7-21X21-S 7~21倍 ズームタイプ 21口径 レンズクロス付属 シルバー K01M
Not Machine Specificケンコー
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それぞれのモデルをクリックすると、これまた統一されてない書式で仕様が書かれています。――ので、表にまとめてみました。

(手持ちの時はともかく、表もセル色やフォントや罫線、行間で整えると見やすくなります――が、ここでは割愛)

表をパッと見る限り、112106はやや気合の入っているモデル、100882はLiteモデルというのはわかるのですが、残りの101209とK01Mの違いや、4モデルの性能の相対的な数値の分布イメージ把握は容易ではありません。

そこでグラフにしてみます。
ここは4モデルを相対比較するのが目的なので棒グラフですね。

まず買い物なので金額。

これは わかりやすいですね。
これを見たときに「112106 は相当よくない限り見送りかなー」、「100882はビール2杯くらいだしよっぽど悪くなければ、とりあえず買ってもいいかな」と考えました。
価格比較だけだと 101209 と K01M の特徴はよくわかりません。

次に、登山用具は重さと尺をけっこう気にするので、それで対比してみます。本来なら別グラフか左右2軸にするところですが、重量と長さの数値が近かったので、ここはさくっと並べてみることに。

価格も安かった100882が、重量・長さも低い数値でアドバンテージ。やはり構造が単純なぶんそうなっているのでしょうか。
他3モデルは長さはほぼ同じですが、112106が重いことがすぐにわかります(たかだか50gと思いそうですが、山用具はそのレベルで気になります)

次に倍率――

望遠用途なら倍率けっこう重要じゃないか?とツッコミが入るかもしれませんが、今回は25m程度先が手元に引き寄せられればOKなので、倍率固定で一番低い 100882 でも事足ります。倍率については、どちらかというとオプション的な意味合いが強いです(といった前提条件は先に書いておくべきでした)
こうみると 101209の方がなんとなくよいような?

POINT)

このグラフはイ)最小値と ロ)[最大値-最小値]のグラフ用の表を用意して、積み上げグラフを作成して イ) の部分の塗色・枠色をなしにすることで作成できます(Office2016以降はこういった手間をかけずとも機能で実装されました)
また最大値と最小値に差がない100882はそのままだと0でグラフに表示されないため、別表作成時に0.5を表示用修正値として加えています。

次は――明るさ。(常識的な範囲で)光量が多いほうが見やすいのはお約束。
一番安い100882の明るさの値が大きいことから、カメラでいうF値に近い値であろうと推測し、1/F値でグラフを作成します。

これも倍率のグラフと同じ要領で作成しました。こうして見ると、K01Mのほうが101209より明るいことがわかります(価格帯上の112106は複雑・高倍率なので暗い)。

というわけで、101209よりも K01M のほうが、今回の用向きには合っていると判断し(デザイン面なども問題ないこと確認し)、K01M と 100882 をAmazonで購入することにしました。
(視界角はレンズ径・明るさ・倍率から決まってくるものなので比較はせず)

以上のように、グラフはイメージとして情報を提供できるので、表と違いどこを見るかを考え計算比較していくという過程(ともすれば作業遡りとも言える部分)を簡略化できます。
用途にあったグラフを用いたり、間違ったメッセージを伝えるようなことにならないように表現に気をつけたりする必要はありますが、グラフは訴求・伝達のツールとしては非常に有用です。

資料作成においては――

  • 説明資料 ⇒ グラフ
  • 補足資料 ⇒ 表
  • 詳細データ⇒ 粒データ

の3段構成がオススメです。

最初はグラフ選びや作成に時間を要するかもしれませんが、馴れると作成スピードも早くなりますし、何より伝達・展開の段階での手数や時間を大幅に削減できますので、オススメです。

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